火打山~妙高山
2013年 08月 04日
頸城三山の二つを一泊で歩いてきました。
今回もソロ。こっち方面は手つかずだったから是非行ってみたかったんで。前日の天気予報では土曜は怪しくても日曜は晴れ時々曇り。展望にも期待大!だったんだけど…
金曜はしっかり「天空の城ラピュタ」をリアルタイムで視てから出発、そこはファンとしてちゃんとしないと。草津越えて高速で妙高高原まで。意外に近く、3:00ちょっとで登山口の燕温泉に着いた。2:00くらいの仮眠で起きると結構車が停まっている。ここは妙高山の登山口だから当たり前か。
-1日目-
ひなびた本格派温泉街を登っていく。なかなかいい雰囲気。天気は予報通りどんより曇りだが。今日はまず宿泊地の高谷池ヒュッテに向かう。
谷沿いの平坦な道を行き仮設の橋を渡る。少し登れば惣滝の分岐へ。惣滝は以前嫁と来た時に道が崩壊してて見れなかったんで寄り道していく。
この滝は日本百滝の一本で結構な落差。道すがら、硫黄の臭いもするしで秘境のオーラハンパない!
分岐まで戻ってきて麻平へ登り上げる。しかしここ最近の雨で今までにないくらいのマッドなコンディション…。歩行スピードも上がらずひたすら登り。唯一の救いは気温がそこまで高くないことだが。
麻平の緩いアップダウンを繰り返してけば大倉沢の渡渉点へ。ここ、増水してると渡るのに難儀するらしいんだが、まさに増水中。普段渡ってるであろう石も水没している。しかも流れが速い。ウロウロしてたら飛べそうなポイントを発見、1mくらいの幅跳びでなんとか通過できた。
大倉沢を渡ると一気に傾斜がきつくなる。相変わらずマッドだしトレイルが川と化してる部分も結構ある。でもそれ以上に俺を苦しめたのが…
この両脇から密生しまくっている雑草の多さ!もう藪だろう、と言っても過言ではない規模で密生している。で、何が嫌かってこの草には俺が「地震毛虫」と呼んでいる黒、黄色のデカい毛虫が付いてるんだよ!もう気が気じゃない。他にもどんな芋虫毛虫がいるか分かったもんじゃない!前だけ見てどんどん進む。そこら中に奴等の気配を感じつつ黄金清水と言われる水場に到着。
水場と言っても普通の流れだったんで、一応セイシェルを通して1L確保しといた。ここら辺は水が多そうなのにあまり水場が無いのがネック。
道中、開けるところはほんのわずか。ヤバいコンディションのトレイルをひたすら上がっていく。長助池への分岐を右に行き急登を詰めれば稜線へ。今までの苦労が嘘のように歩きやすくなる。(多少藪ってるが。)ここまでのルートはあまり歩かれてないんだろう、一人も会わなかったし。そして緑が多いこの季節には二度と歩かん!と誓った。
稜線は基本、ガスの中だが時折晴れて火打山方面が見えたりする。適度にアップダウンを繰り返して黒沢池ヒュッテへ。
奇妙な形をした小屋だったが特に寄らずにスルー、高谷池へ向かう。
小屋には寄らなかったが黒沢池は素晴らしい。この辺はこういう湿原風景が多いんだけどきれいだな~と。黒沢池は模様みたいで見てて飽きなかったな~。
高谷池までは木道が整備されている。ここまでと同様、適度なアップダウンで歩きやすい。
高谷池ヒュッテに到着。草、泥、沢状トレイルと難儀したんでCTに対してあまり巻けなかったな~。ちょっと早いけどテン泊の受付。ビールを1本買ってテン場へ。
高谷池の隣で好ロケーション。地面も締まった土でペグがよく効く。着いた時はまだ5,6張だったんで一番手前の好位置に張った。
時間はまだ10:00過ぎ。上空は相変わらずどんよりしてる。お昼くらいまでに少しは回復するだろうと予想して早めの昼食とビールで乾杯。まぁ一人寂しく!だが。
この新潟限定のサッポロ、あんまり美味しくなかったんだよな~生ならサッポロでもいいけど缶だとちょっと…。ビーフシチューは美味だった。雲取山の時みたいに失敗は無し。食後はツェルト内で11:30くらいまでウトウトして火打山へ向かう。サコッシュとハンドボトルという超ライトスタイルで。
高谷池を回り込んでいくと目の前は絶景…
天狗の子庭と呼ばれる場所でテンション上がる。さらに進むと…
天狗の庭へ。目の前の火打山との感じが素晴らしい…。そんな場所を木道で堪能しつつ火打山へ。荷物もないので快調!
またもマッドなトレイルとアセビのチクチクにイライラしつつライチョウ平(ライチョウはいなかった)を過ぎ階段で山頂へ。
テン場から1:00。着いた時はまだガスの中。まぁ帰ってもやることないしそこまで寒くないんで晴れるのを待つことにした。ハイカーでごった返す中、隅の方で座って昼寝。贅沢な時間だ…。そのうちガツンと暑くなったと思ったら上空が晴れた。
残念ながら山の雲は取れなかったが空がハンパなくきれい。前日のラピュタの影響で、パズーとシータがラピュタに着いた時の音楽が頭の中でリピートされまくってたが。山も見たかったけどこの空が見れたし満足かな~と。14:00くらいまで粘ったけどダメだったしで下山。
下山中は青空の影響でそこかしこがきれいだった。人が多すぎるのを除けば最高だったかな~。
高谷池に戻ってくるとテン場はほぼ満杯。早く来て正解だった。セイシェルで飲み水を作ったりして17:00くらいに夕飯。
味噌煮込みうどんに卵投入。今回は汁物がメインというスタイル。今までの袋飯はあまり旨くないしつまらないという事で食事のバリエーションを増やすためにコレを投入。汁物も丼物もなんでもござれ、大正解の代物。あと生卵を持ち込むためにコレも購入、安いし。でも卵に関しては道中、1個割れたみたいで大変だった…。ピタリとサイズ合わせないと振動で割れてしまうんだろう、経験値上がった。
食後は冷えてきた夕暮れの中、R2 JACKETとナンガのダウンパンツ履いて外でボケーッと。すると白髪のオッサンがツェルトに猛烈に食いついてきたんで使い心地、長所短所を説明する。近くに張ってた名古屋の方も加わって色々な話をした。この名古屋の方とは1時間くらい話してたんじゃないかってくらい。山の話から食事の話まで参考になる部分が多くて勉強になる。ガーリックマーガリンを油にして炒め物をするってアイデアは是非試してみようと思った。
19:00くらい、シュラフに潜り込んでipod聴きながら寝た…のはいいが、足だけ蚊に刺されまくって痒すぎる!原因は日中、ショーツでいたこととダウンパンツ履く前にウールのタイツでいたからだろう。結果から言えば20ヶ所は刺されてた…。これを書いている今もメッチャ痒い&足が気持ち悪い。虫がいるだろうな~と予測してたのに対策を怠った俺が悪いんだが。挙句、行動中に触れた草にかせたらしく足が赤い。もう踏んだり蹴ったりだわ!虫刺されに関してはコレが効くらしいんで購入しようと思う。
夜は外が冷えたせいか結露がハンパなかった。途中で風も強くなってきたんでツェルト内に結露が降ってくる。気温的に開けても良かったが虫が…なんとか寝ておく。
-2日目-
前日の夕暮時、すごく晴れたし天気に期待してたら最悪の天気。昨日より悪いでしょ!って感じ。4:10起床で朝飯にカップヌードルリフィル(カレー味)とカフェオレを投入し撤収。名古屋の方とオッサンに挨拶して5:00過ぎに出発した。今日は妙高山へ向かうのでまずは黒沢池ヒュッテへ。
やはり2日目、足が軽い。軽快に進んで行くと猛烈な腹痛が襲ってきた。進むほどに痛くなり運が…運が…。このままじゃ俺もビニール袋にドスンッ!する羽目になってしまう~!…が、ギリギリで黒沢池ヒュッテに辿り着いた。あ~間に合って良かったぜ…。何に中ったんだ?水か?でも水はその後も濾過したヤツ飲んでたけど大丈夫だったしな?食い過ぎたか?
ここでもテン場で隣に張ってたファミリーハイカーの親父に声掛けられた。セイシェルで飲み水を作ってたのが気になったらしく「世の中いろいろあるんだね~勉強だね~」と感心してた。ザックについては袋?って言ってたが。
停滞してるとすぐ蚊が寄ってくるんで早々に出発。大倉乗越への急登へ。
大倉乗越からは今回の行程で初めて妙高山が見えた。登るのキツそうだな…。
眼下に長助池を見つつ雪渓を越えれば妙高山へ一気に登り上げる急登の取付き地点へ。実際ここから山頂までが身体的には一番きつかったところだったか。
ずーっと岩混じりの急登で休めない。他のハイカーも結構歩いてるし団体もいるしでストレスフル。展望も効かない、ひたすら鬱蒼としているしすごく長く感じる。1kmとあったがもっと長くねーか?って程。
デカい岩が多くなり若干開けてくると山頂は近い。傾斜は緩まないが。
そしてこの洞窟神社みたいなのを回り込むと山頂に到着。
なにも見えません。天気予報どういうことっすか?昨日より酷いじゃないですか。おまけに風が強くて寒い。1本満足バーを1本じゃ満足できず2本食って早々に下山。あゝ悲惨。
こんなデカい岩がそこら中にあるらしいんだけど何も見えん。無視してどんどん下る。
鎖場を過ぎて…
冷たい風が出てくる風穴を過ぎて…
光善寺池を過ぎると天狗堂に到着。やはりマッドコンディションなトレイルの連続で気を遣った。まぁ昨日のトレイルよりマシってもんだが。この時間にこのコースを降りてくるハイカーは俺が先頭だったらしく、山頂の状態をよく聞かれた。まぁこれだけガスってれば心配にもなるよな~。しかもここで雨降ってきた。急いで下山…したのはいいが殺ってしまったよ…
滑ってこけた。こけただけならまだいいがibexのウールタイツに穴開いた…高いのに…。これ移動中に履くのやめた。薄いからすぐ穴開くし。とりあえず穴塞いで停滞時の防寒専用にしよう、それならまだ使えるはず!
そんなこともあって気を張って北地獄沢沿いのトレイルを行く。雨は強く降ったり止んだりだったが、麻平への分岐辺りまで来ると完全に止んだ。
上が称名滝、下が光明滝。岩の色と落差と素晴らしい滝だった。しかも二つの滝の間には野天風呂があったらしいが気が付かなかった。残念。
ここからは滝への遊歩道なんでアスファルトで崖沿いの道。気を遣わなくて済むからこの天気ではアスファルトの道がありがたい。
こんな幻想的な景色を見ながら下っていくと燕温泉街が見えてきた。どこかで日帰り入浴でもしていこうかな?と思ってたら目の前に「黄金の湯」とかいう無人露天風呂があるじゃないですか!
ほとんど丸見えだったがタダには勝てない。汗を流す程度に入浴して駐車場へ。改めて刺されまくった足を見るとマジでゲンナリ…。いつぞやの前進50か所OVERを思い出した。
帰りは来た道戻って群馬へ。志賀高原もすんごくガスってたしどのみち今回はどこもダメだったんだろうな~と考えると少しも悔しくなんてないんだからねっ!
まぁ今回は夏の登山は虫対策何とかしろ!って教訓を得に行っただけな気がする…。
by gyalic_18000
| 2013-08-04 21:49
| 新潟の山
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